第1章 総則
第1条(名称)
この規定は、(財)文化領土研究院が発刊する学術誌の「『文化領土研究』研究倫理規定」と称する。
第2条(目的)
この規定の目的は、当研究院の研究倫理を明確に定めることにより研究不正行為を防止し、また問題発生時に研究不正行為の有無を公正かつ客観的に検証できる基準を設けることにある。
第3条(適用対象)
この規定は、掲載日にかかわらず、当研究院発行の学術誌『文化領土研究』の論文投稿者および掲載者に適用される。
第4条(研究不正行為の定義)
「研究不正行為」とは、研究の全過程において発生する捏造および改ざん、盗用、不当な論文著者表示、二重掲載などをいう。
① 「捏造」とは、存在しないデータまたは研究結果などを、研究者および共同研究者、AIを通じて虚偽に作り出す行為をいう。
② 「改ざん」とは、研究資料・過程などを人為的に、あるいはAIを通じて操作し、またはデータを任意に変形・削除することにより、研究内容または結果を歪曲する行為をいう。
③ 「盗用」とは、他人の著作、研究着想およびアイデアや仮説、理論などを正当な承認または引用なしに使用する行為をいう。AIが生成した内容を出典表示なしに活用したことも盗用と判定する。
④ 「不当な論文著者表示」とは、研究の進行または結果に対して学術的寄与をした者に正当な理由なく論文著者資格を付与しないこと、または学術的寄与のない者に論文著者資格を付与する行為をいう。
⑤ 「二重掲載」とは、編集者や読者に既に出版された本人の論文の存在を知らせずに、既に出版された本人の論文と完全に同一またはほぼ同一のテキストの本人の論文を他の学術誌に再度提出して出版することをいう。
⑥ 「二重投稿」とは、投稿した論文と同一または類似の内容の論文を、審査終了前に他の学会(または機関)に投稿する行為をいう。
第5条(非倫理的研究行為の範囲)
次の行為は非倫理的研究行為に該当する。
① 学術誌や論文の引用指数を操作する目的、または論文の掲載可能性を高める目的で、関連性に疑問のある文献を意図的に参考文献に含める行為
② 自身のデータまたは理論に有利な文献のみを偏って参考文献に含める行為
③ 研究業績を水増しする意図で、一つの論文として掲載すべき研究結果を複数の論文に分割して掲載する行為
第2章 委員会の構成および運営
第6条(委員会の構成)
① 研究倫理委員会は、研究不正行為の有無を公正かつ客観的に審議するために運営される非常設機構である。
② 研究倫理委員会は、編集委員会から問題が提起された関連分野の専攻者の推薦を受け、当研究院理事長が委任し、5名内外の委員で構成する。
③ 委員長は、構成された研究倫理委員会委員の互選により定める。
④ 通報者および被通報者と直接的な利害関係のある者は、この委員会の構成員となることができない。
第7条(審議の要請)
① 個人や大学の部署、学術団体などは、『文化領土研究』の論文投稿者および掲載者の諸研究行為が研究不正行為および非倫理的研究行為に該当するか否かの判断を要請することができ、要請は必ず書面で行わなければならない。
② 委員長は、①項の手続に従った審議が要請されたときは、速やかに委員会を招集しなければならない。
第8条(委員会会議)
委員会会議は次の手続を経て進行する。
① 委員会会議は委員長が招集し、その議長となる。
② 議長は、書面で各委員に会議の案件および必要な事項を記載し、少なくとも会議開催日の1週間前に通知しなければならない。
③ 委員会の会議内容は公開しない。ただし、必要な場合には委員会の決定に従いその内容を公開することができる。
第9条(調査手続と審議結果など)
① 委員会は、第7条第①項の審議要請事件について真相調査が必要であると認めるときは、直ちに調査に着手しなければならない。
② 委員会は、調査手続の過程において被通報者の釈明権を保障しなければならない。
③ 委員会は、通報者、被通報者および関係者に資料の提出を要求することができ、必要な場合は関係者を出席させて意見を聴取することができる。
④ 委員会は、申請事件に対する調査を終了したときは、通報者に15日以内に審議結果を書面で通知しなければならず、被通報者に対して書面で勧告、是正要求、仲裁、制裁などの適切な措置を下すことができる。
第10条(秘密保持義務)
委員会には次のような秘密保持義務がある。
① 委員会の調査過程など一切の事項は秘密とする。
② 調査手続に参加した者は、調査または職務遂行上知り得た個人の身上情報を、調査過程はもちろん調査過程の終結後においても漏らしてはならない。
第11条(通報者および被通報者の権利保護)
委員会は、次のとおり通報者および被通報者の権利を保護しなければならない。
① 委員会は、通報者が不正行為の通報を理由に身分上の不利益、勤務条件上の差別、不当な圧力または危害などを受けないよう保護しなければならない。
② 委員会は、調査および審議の過程において被通報者の名誉や権利が不当に侵害されないよう注意しなければならない。
③ 委員会は、研究不正行為の有無が最終決定されるまでは、被通報者の身元を外部に公開してはならない。
④ 直接的な利害関係の衝突など正当な理由がある場合、通報者と被通報者は適切な手続に従って委員の交替を要求することができる。
第3章 研究倫理に関する制裁措置
第12条(研究不正行為に対する制裁)
委員会は、研究不正行為に対して次のような制裁を科す。
① 研究不正行為が確認された当該論文は、掲載日にかかわらず掲載(投稿)を取り消し、削除する。
② 『文化領土研究』への論文投稿禁止
1. 盗用、捏造および改ざんの場合、5年間論文投稿を禁止する。
2. 不当な論文著者表示および二重掲載、二重投稿の場合、3年間論文投稿を禁止する。
③ 研究不正行為として確定した場合、当研究院ホームページおよび研究不正行為の確定後に発刊される最初の学術誌に研究不正行為の事実を公示する。
④ 研究不正行為が明らかになった後30日以内に、研究不正行為者の所属機関に研究不正行為の事実を書面で通報する。
第13条(虚偽通報に対する制裁)
委員会は、故意に虚偽の通報をした通報者に対して次のような制裁を科す。
① 5年間『文化領土研究』への論文投稿を禁止する。
② 虚偽通報行為が明らかになり次第、当研究院ホームページに公知し、以後発刊される最初の学術誌にも虚偽通報行為の事実を掲示する。
③ 虚偽通報行為が明らかになった後30日以内に、虚偽通報行為者の所属機関に虚偽通報行為の事実を書面で通報する。
第14条(調査妨害行為に対する制裁)
委員会は、本人または他人の不正行為の疑いに対する調査を故意に妨害し、または通報者に危害を加えるなどの調査妨害行為に対して次のような制裁を科す。
① 5年間『文化領土研究』への論文投稿を禁止する。
② 調査妨害行為が明らかになり次第、当研究院ホームページに公知し、以後発刊される最初の学術誌にも調査妨害行為の事実を掲示する。
③ 調査妨害行為が明らかになった後30日以内に、調査妨害行為者の所属機関に調査妨害行為の事実を書面で通報する。
第4章 細部施行指針
第15条(研究倫理規定の掲示)
当研究院ホームページに「『文化領土研究』研究倫理規定」を掲示し、誰でもいつでも閲覧できるようにするとともに、学術大会の際に研究倫理教育を実施することにより、研究倫理教育の拡散を図る。
第16条(研究倫理の自己点検)
本学術誌に論文を投稿する者は、オンライン投稿時に事前に投稿論文が研究倫理規定に違反する事項がないかを「研究倫理および著作権に関する自己点検[チェックリスト]」を通じて点検しなければならない。
第17条(論文盗用防止システムの活用)
編集幹事は、審査委員の意見を参照し、投稿および掲載論文のうち研究不正行為が疑われる論文に限り、客観的に認められた盗用検査ツールやAI作成率検査ツールなどを通じて問題の有無を検討し、その結果を活用したツールとともに研究倫理委員会に報告しなければならない。
<附 則>
この規定は2026年9月1日から適用する。